みんなの子猫ブリーダー  知っておきたい子猫の基礎知識  愛猫飼育のトラブルを防ぐために

愛猫飼育のトラブルを防ぐために

 猫は様々な問題行動をするものです。それによってご近所に迷惑をかけることもあり、時にはトラブルに発展することもあります。では、これらのトラブルに対してどのように対処していけばいいのでしょうか。

 もっとも大切となるのは、問題行動を起こす原因を取り除くことです。人間の都合が猫にストレスを与え、それが問題行動の引き金となっていることが考えられます。
 猫は規則正しい生活を好むため、環境の変化から大きなストレスを受けます。引っ越し、子猫が生まれる、新しい猫を受け入れるなどの大きな環境の変化は猫にとってストレスです。これらの大きな変化はできるだけ避けてあげたいものです。これらのストレスが問題行動につながることが多く、特に室内で飼っている猫の場合には豊かな生活環境を、できるだけ変化を加えずに維持してあげるのがベストです。
 住居づくりのコツは、窓などから外の様子を見ることができる場所を設けたり、猫が隠れることができる場所を設けてあげたりするのがコツです。猫はもともと待ち伏せをして狩りをおこなう習性があることから、自分は広く見渡すことができ、なおかつ誰からも邪魔されない場所を好むということを覚えておきましょう。
 このような工夫を行って猫のストレスを少なくしておくことによって、問題行動を抑制することができます。また、猫が活発な年頃にはたくさん遊んであげることもストレス解消の方法となります。

 数ある問題行動の中でも、もっとも他人に迷惑をかける恐れがあるのは攻撃行為でしょう。猫が他の猫や人間に攻撃的になった時は、多くの場合は防衛本能からのものです。とくに子猫が社会化していくころ、他の猫や人間と接する機会がないこと、または飼い主が誤ったしつけによって叩いたりすることが原因となっていることもあります。

 攻撃行動の例としては、
  • 他の飼い猫を威嚇する、ひっかく、噛みつく
  • 飼い主や他人を威嚇する、ひっかく、噛みつく
  • 家具をひっかく
などが挙げられます。原因は防御本能からの攻撃、社会化が不十分であること、ストレスがたまっていること、飼育環境が悪いこと、気性が荒い猫種であることなどが挙げられます。
 他の猫に攻撃的であることは、猫を多頭飼いしている場合などに起きやすいです。そのような時は争いが起きないように、空間を十分に取ってあげること、すべての猫に安心できる隠れ場所があることが大切となります。隠れ場所は椅子を大きな布で覆うだけの簡易的なものを設けるだけでずいぶん違います。猫のストレス軽減がもっとも効果的です。
 猫同士の相性が悪い時には、しばらく隔離して距離を少しずつ近づけていくのが効果的です。

 飼い主や訪問客に対して攻撃的になる場合には、不適切な遊びが原因となっていることもあります。誤った遊びにレーザーポインターを壁に当て、それを猫に追いかけさせるものがありますが、これは最終的に何かを捕えることはない、つまり成功のない遊びです。このような遊びは過度の興奮状態を呼び、攻撃性を高めることになります。
 対処法としては、猫に根気よく、静かな態度で接することが効果的です。具体的には、猫と遊んでいるときに攻撃的な態度を見せた時には遊ぶのをやめて無視することなどが効果的です。
 また、誤った遊びによって攻撃性が強くなっているならば、今からでも適切な遊びを取り入れるといいでしょう。たとえば、箱にエサを入れて小さな穴をあけ、少しずつエサが出てくるような、成功のある遊びをさせていくといいでしょう。
 そのほかの対処法としては、攻撃性の原因を取り除くことに努めましょう。窓から見える猫が攻撃性の原因になっているならば、不透明なシールを貼って光景を遮断したり、他の猫の臭いを持ち込まないことも大切なことです。そのほか、環境の整備によってストレスの軽減に努めましょう。
 また、今までは穏やかだった猫が突然攻撃的になることがあります。懐いていた飼い主をひっかいたり噛みついたり、仲の良かった猫に攻撃をしたり、大きな問題行動となります。 
 これは転嫁攻撃性と呼ばれるものです。手の届かないところにストレスの対象があるときに起こることがあります。たとえば窓の外に猫が見えて攻撃したいがそれができない場合に、身近なものを攻撃対象にして鬱憤を晴らすという行動です。
 これも、上で述べてきたように原因を探り当てて取り除くほかに対処法はありません。

 最後に、家具などに対して攻撃的になることです。これはストレスが原因となっているほか、爪とぎを行っていることもあります。対処方法は専用の爪とぎ器を与えて、そこで爪をといだらほめるなどすると効果があります。また、対処療法ではありますが、定期的に爪を切るのもいい方法です。

 猫のその他の問題行動として大きなものに排泄行為に伴う臭いの問題がありますが、やはりトラブルに発展しやすいのは他人に危害を加える恐れがある攻撃性でしょう。もし危害を加えた場合には、当然ながら飼い主が責任を問われることとなりますので十分に注意しましょう。
猫に留守番をさせる注意点5つ愛猫飼育のトラブルを防ぐために猫のための動物病院選び
みんなの子猫ブリーダー  知っておきたい子猫の基礎知識  愛猫飼育のトラブルを防ぐために